【安全】安全はすべてに勝る

コスト、品質、納期、安全
この中で一番優先すべきものはなんでしょうか?

それは、安全 です。

製造業では、製品に対する安全と、自社作業の安全の2つの側面があります。
製品の安全については、製造物責任法 PL法で定められています。
PL法では、設計上の欠陥、製造上の欠陥、表示警告上の欠陥、の3つの欠陥に対して、製造者が使用者に対して責任を負うことになっている。
そこで、製造者側が行っているのが、表示警告上の欠陥、を明示することです。

電化製品などの取扱説明書に危険を表す絵が描かれているのを見られている方も多いと思います。
警告ラベル、危険ラベル、といわられているものです。
あの絵を、製品そのものに張るシールをPLシールといっています。
いろんな家電に張ってあると思います。

製品に絶対安全というものはありません。
使い方次第では、危険なものがいろいろあります。

たとえば、アメリカでの事例ですが
猫濡れたのを乾かそうと、電子レンジの中に入れて、チンして猫が死にました。
電子レンジに使用方法にそのことが書かれていませんでした。
メーカーが賠償責任を訴えられたそうです

常識では考えられないことも起こるのです。
取扱説明書に、警告ラベルがいっぱい書かれているのもしょうがないです。
ただ、使う側が全部読んで理解して使うかというとそうではありません。
私も、家電を買っても警告ラベルのところは、飛ばして読んでしまいます。
製造側も、警告ラベルが少なくなるような製品作りが必要ですね

警告ラベルで表示しなければならない危険を残留リスクといいます。

家電などのユニットが小さいものでしたら、取説に警告ラベルの説明をするだけでも目的を達することができますが、産業機械や生産ラインのような、残留リスクがたくさんあるものは、残留リスクを示した図:残留リスクマップがあるとよいでしょう。

たとえば、侵入すると危険な場所には、侵入すると危険、対策:危険防止柵設置 などと機械の配置図に書いたものを用意して、現場の危険防止柵には、侵入禁止のPLシールを張っておく、ということです。

また、できることなら、産業機械の場合は特にラインものに関しては、製造側と使用側が一緒になって危険に関しての合意を行い、残留リスク図に書き込む作業を行うことができれば危険防止になります。
なかなかここまで行っている企業はないように感じてます。

前職で残留リスクマップを作りましたが、製造側では気付けないこともあります。
また、事故が起こった後に残留リスクマップに書き直しなど行うのはとても残念です。
使用者側での安全に対する考え方が甘いこともあります。
製造側と、使用者側が安全に取り組む姿勢が大切です。

製造側は、考える限りの安全を画しようとしますが、それでも抜けてしまうことがあります。
使用する側も自社の安全を守ることが必要です。
リスクアセスメントは、次回ご紹介します。

厚生省の機械に関する危険性等の通知情報の作成事例 が参考になります。
中災防.indd (mhlw.go.jp)

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